株式会社カチタス(8919)の上場が承認されました!
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上場日は12月12日(火)になります。

※各項目の評価点は個人の感覚による初値影響度です。5段階で最高評価が5です。




カチタスの事業内容


株式会社カチタスは群馬県桐生市に本店を置く会社で、戸建ての空き家を中心に買い取り、リフォームにより再生して販売する中古住宅再生事業を行っています。

なお、カチタスの前身は株式会社やすらぎです。

株式会社やすらぎは2004年2月に名証セントレックスに上場しましたが、リーマンショック等の影響による業績悪化傾向があり、事業構造の転換を行うために2012年7月に上場廃止となっています。

そのため、カチタスは再上場案件となります。

カチタスは地域に根差した全国123(2017年9月30日時点)の店舗において中古住宅を自ら調査して仕入れ、リフォームし、さらに販売までを一気通貫で行っています。

多数の物件を取り扱うスケールメリットを活かしたリフォームを施すことにより、付加価値の高い中古再生住宅を顧客が求めやすい価格で販売しています。

事業内容に大きな目新しさはなく、不動産業という業種的にも人気化はしづらい業種です。

事業内容(業種)の評価点は2です。

カチタスの業績動向


カチタスの最近の業績動向ですが、

・直前々期(2016年3月期) 売上高約393億、経常利益約33.4億
・直前期   (2017年3月期)  売上高約618億、経常利益約48.0億
・申請期   (2018年3月期)  売上高約334億、経常利益約33.4億 (2Qまで)

となっています。

直前期は直前々期と比較して
増収増益となっています。

また申請期である今期は
2Qまでの業績を単純に倍にすると、通期では前期比で増収増益となる計算になります。

増収増益が続いていることから
成長性はあると思います。

業績動向面での評価点は5です。

株主構成、ロックアップ、ストックオプション


カチタスの株主構成は、筆頭株主は株式会社ニトリホールディングスで34%を保有しています。

そのため、カチタスはニトリホールディングスの持分法適用関連会社という位置づけです。

カチタスとニトリホールディングスとの間では2017年4月に業務提携契約も締結されており、カチタスが販売する住宅にニトリの家具・インテリア商品を設置することや、一部のニトリ店舗内にカチタスの窓口を設置する形での共同店舗の開設などが検討されています。

ただ、投資ファンドであるアドバンテッジパートナーズが色々なファンドを通じて合計で約59%の株式を保有しているため、実質的にはアドバンテッジパートナーズが筆頭株主といえます。

ロックアップは、アドバンテッジパートナーズ関係の株主、ニトリホールディングスやその他の主要株主に180日間のロックアップ(株価による解除条項なし)がかかっています。
(アドバンテッジパートナーズが保有する株式は、ほとんどが上場時の売出しの対象になっています)

ただ、ストックオプションの発行は、発行済株式総数の約6.7%とまずまずの水準になっています。

投資ファンドが多くの株式を保有しているものの、上場時の売出しによってほとんどの株式が売却されることが見込まれることから、上場後の売り圧力はそれほど強くないと考えます。

株主構成、ロックアップ、ストックオプションなどの需給面の評価は4です。

公募・売出の状況


・公募株数                0株
・売出株数 21,056,300株
・OA株数  1,969,000株

・想定発行価格 1,640円
・吸収金額     377.6億円

グローバルオファリングが行われますが、市場からの吸収金額は377.6億円と相当巨額になっています。

公募がゼロというのも、エグジットのための上場を想起させます。

公募・売出面での評価点は1です。



上場日


カチタスの上場日は12月12日(火)で、株式会社一家ダイニングプロジェクトと2社同日上場になります。

また、翌日12月13日には大型銘柄であるSGホールディングス(佐川急便)の上場を控えています

上場日の評価点は2です。

上場市場


カチタスの上場市場は東証本則市場です。

東証一部か二部かは今後決定されます。

上場市場の評価点は4です(おそらく東証一部のため)。

主幹事証券、幹事証券


カチタスの主幹事証券は大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、みずほ証券が務めます。

いわゆる共同主幹事案件となっています。

また、幹事証券にはSMBC日興証券、岩井コスモ証券、エース証券、SBI証券、岡三証券、マネックス証券 、水戸証券が入っています。